祖父の故郷へ
祖父の故郷へ
祖父の故郷へ
特に理由は見つからない。
何故なのかも解らない。
誰かに言われた訳でもない。

今年のお盆期間中に祖父母の故郷へ行こうかな?と思った。
ただ、問題は高速千円効果で酷い渋滞が予想される事・・・
お盆は終わってしまったけど、1週間ずらして今日行ってきました。

祖父の故郷は兵庫県上郡町小野豆という、平家の落人伝説の山中の村。
訪ねるのは20年ぶりくらいだろうか?
幼い頃から何回か訪ねる機会があって、記憶をたどりながら村中を散策する。

まずは、平家塚と呼ばれる五輪塔へ向かう。
真偽の程は解らないが、自分の姓の由来となっている霊廟だ。
およそ八百年という長い時間を経て、自分に繋がる人々の営み・・・
そんな事を感じながら、手を合わせる。

そこから、祖父の生家との中間地点に「ジャンジャン穴」と呼ばれる洞穴へ・・・
平家の落人が隠れ住んでいたと伝えられている洞穴だ。

平家塚から一応、整備されているはずの自然歩道を下って行く。
でも・・・自然にも程があるでしょ!
整備されて階段の体を保っているとはいえ、雑草が生い茂りちょっとヤバい雰囲気。
道中で一番ビビったのは、「カチ!カチ!カチ!!」
これって・・・ズズメバチの警戒音!!
姿勢を低くして、頭にタオルを被って通過・・・
しばらくして、目的のジャンジャン穴に到着。
ちょっとしたテーブルと椅子が設置されているが、ここまで来る人って・・・
よっぽどの物好きと自分くらいだけだろう。
来たんだから戻らないといけない。
スズメバチの警戒音にビビりながら、来た道を戻る。
帰り道もやっぱり、警戒音!!怖ぇ~~~
何とか無事に平家塚に戻り、祖父の生家跡へ・・・

祖父が生まれたのは「真勝寺」と言うお寺。かなり前に廃寺となってしまって
今は石垣と山門への階段、庭木。そして旧跡としての石碑を留めるばかりになっている。
寺が有った頃には、経盛の物と云われる陣羽織や矢じりが残されていた。
今は、自分のことを知っている人はもちろん、祖父の事を憶えている人もいない。
祖父に可愛がってもらった自分としては寂しい限り・・・

でも、考えようによってはラッキーかもしれない。
普通の家であったならば、跡形も無くなっているだろう。
石垣と階段、庭の木々が残っているだけでも一般の家より恵まれていると思う。

記憶を頼りに散策を続ける。

この辺の小道を登っていった所に、代々の墓が有ったはず?
山中の村なので、季節は少し早く進んでいる。
まだ日差しは厳しいが里山の小道には、秋の訪れを示す栗の実が落ちている。
確かこの分かれ道をこっちに曲がったような・・・
この辺から登って行ったような・・・
有った!墓地だ!

昔は綺麗に区画整理されていた墓地も記憶とはかなり違っている。
もっと整然と、お墓が並んでいた記憶があるのだが・・・
移設されたり、無縁佛となって整理されてしまったんだろうか?
それとも、違う墓地なんだろうか?今となっては、確かめる術も無い。
全ての墓石を見上げられる場所で手を合わせ、もと来た道を戻る。

懐かしい様な、寂しい様な・・・そして少し清々しい様な気持ちで村を後にした。
さて、これから一気に海へ向かって・・・
祖母の故郷へ

コメント

ルフィ
2009年8月24日17:55

う~ん・・・いいね~。。。
うん。

すごくいいよ。

そーいうの大好き。

あさやん
2009年8月24日21:08

うんうん、すごくいいー 
目の前にpさんの気持ちと、その姿、山の静けさなんかすごく伝わってきた。

キカイダー
2009年8月25日19:23

いや~・・・「いい」って褒められると、こっぱずかしいなぁ・・・

昔、訪ねた時に較べると過疎化が進んでいるみたいで寂しくなったわ。
「枝垂れ桜」が綺麗な事で有名な、いい村やねんけどね・・・