雑誌で読んだ小野田少尉の言葉を、思い出せるように書き残す。

宮元武蔵の教え
「神仏を信じ、神仏に頼らず」

小野田少尉の母君の言葉
「私たちは、生きるように生まれてきたんだ。」
「人は誰でも、何か自分でやりたい事があるから生まれてきたんだ。」
「お腹の中で、この世へ生まれ落ちたいと言うから、産んであげたんだよ。」

小野田少尉は、こう反論したそうだ。
「そんな事、言った覚えは無い。」と、

普通の母親なら、恐らく次の言葉に窮するだろう。
窮すると言うより、絶望に近い悲しみに包まれるだろう。

しかし、小野田少尉の母君は違ったらしい。

「じゃあ、生まれてきて、お乳を飲んだのを覚えているかい?」
「オムツを替えてもらったのを覚えているかい?」


自分が十代後半の頃・・・
粗暴で、生意気なだけで、何も知らず、最悪の人間だった頃・・・

「産んでくれと頼んだ覚えは無い!」

同じ言葉を、母親に言った事がある。
母は、黙って涙を流していた。

今、考えると・・・本当に最悪だった。

芥川の「河童」のエピソードの様に・・・
人間は生まれたくて、この世に生まれてくるんだろう。
きっと、母親のお腹の中で、「産んで下さい。」とお願いしているのだろう。

生まれた瞬間に、そんな事忘れてしまうんだろうけど・・・
なんとなく、ほんのりと・・・お願いしたような記憶があるような気がする。

だから、自分で命を絶つ事は、「悪」 なんだろう。
命尽きるまで、努力し続けないと・・・

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